まずは正しく測ることが大切です。
以下の手順に沿って測り、数値の解釈は「SpO2目安表」で確認してください。
1. 測る前のチェック(30秒)
- 手を温める(冷えは誤差の大きな要因)。
- 安静に座る(肘を机に置く/手は心臓よりやや下)。
- ネイル(マニュキュア・ジェル)は外しておきましょう。
- 窓際や直射日光は避け、室内の落ち着いた明るさで測りましょう。どうしても明るい場所しかないときは、手をタオルで軽く覆ってから測りましょう。
- 指を選ぶ:人差し指 or 中指(合わなければ別の指)。
- 向き:発光=爪側/受光=指腹側(一般的な一体型)。
2. 正しい測り方(ステップ)
- 指をまっすぐ奥まで軽く差し込む(締めすぎない)。
- 手指を完全に静止(会話・咳・深呼吸は控える)。
- 20〜30秒待ち、拍動アイコンが安定したら読む。
- SpO2と脈拍を2回読み、メモする。
- 不安定なら「指を替える → 温め直す → 遮光」の順で再測。
平常値のメモ:体調が良いときのSpO2と脈拍を記録しておくと比較に役立ちます。
SpO2 目安表
以下の表は、パルスオキシメータの表示値のみかたの目安を示しています。
この値はあくまでも目安ですので、ご心配な方は、かかりつけ医または地域の救急安心センター#7119などにご相談ください。
SpO2 目安表
| SpO2値 | 数値のみかた | 行動のめやす |
| 96〜98% | 健康な方の正常範囲 | とくに変化なし |
| 94〜95% | やや低め、まず条件を整えて再測定 | 継続して低い/症状あれば医師に相談 |
| 90〜93% | 持病のない方;注意が必要 持病(呼吸器疾患など)のある方;平常時と比較 | 呼吸器疾患のない方;受診を検討 呼吸器疾患のある方;いつもより低いなら早めに相談 |
| 90%未満 (88%未満) | 持病のない方;重度の低酸素の可能性が高い 持病(呼吸器疾患など);低酸素の可能性が高い | 速やかに医療機関へ 強い症状なら救急安心センター#7119など |
※本ページは測定手順の解説です。数値の解釈や受診の目安は、「SpO2目安表」またはQ&Aをご参照ください。診断・治療は医療機関の判断に従ってください。
関連ページ:パルスオキシメータってなに? / 正しい測定のしかた / 選び方ガイド
投稿者名
Noguchi Hiroyuki 臨床工学技士
